昨今の賃貸不動産市場ではインターネットを
活用した情報の発信であったり、写真や
パノラマを使用した視覚情報の提供であったり
実際に不動産屋や現地に行かなくても
入居希望者様が充分な物件情報を得られる様に
様々なサービスを展開していますね。
昨年よりのパンデミックの影響もあって
最近では、リモート内見なんかを取り入れた
不動産会社さんもいらっしゃるようです。
私自身、7年ほど前にアパートの【動画】を
撮影しての効果測定を行った事がありますが
正直、動画とリモート内見には否定的です。
他にも、契約金(一部で例月賃料)の
キャッシュレス決済等もサービスとして
提供されるようになってきています。
弊社もクレジット決済は既に導入済みです。
ですが少なくとも現状で電子マネー決済を
導入するつもりはありません。
※将来的にはするかもしれませんが
動画やリモート内見に否定的な理由の一つに
お客様に見せる画像は、その気になれば
いくらでも加工できるという事があります。
予め明度を弄っておけば明るい内装になり
大手のアパートであれば、同モデルで
対象より新しい物件の内装を見せたとしても
お客様には判らないと思います。
→間取りが大体一緒で新しい物件を見せる
そこ迄いかずとも、見せたくない箇所を
意識的に避ける事も出来ますし、
なんなら、前面の建物の関係で日当りの
良い部屋と悪い部屋が存在する物件でも
都合の良い部屋を見せる事も出来ますね。
そんな事を言い出したら、写真だって
明るくとる事は可能ですが、写真で無駄に
明度を上げて撮影するとその他の部分が
白ボケをするのに対し、動画であれば
動画の焦点以外の箇所は焦点で設定した
明度を基準に極端に明度が上下するので
対して違和感を持たせずに加工できます。
特にリモート内見ですが、リアルタイムで
アパートの動画を受信して内見をする都合上
その動画の撮影は、不動産屋のスマホや
iPadなんかで行われます。撮影の手軽さを
考えればスマホが多い気がします。
で、このスマホやiPadのフレームレートは
30fpsなのですが、普通の歩行スピードで
撮影を行うと画像がグラつきますし
見てる方は映像酔いする人も出てきます。
iPadとiPhoneは60fps撮影できるそうですが
そのデータを無線データ通信環境で
リアルタイム配信するのとか、あまり
現実的では無い気がするのです。
※だからって5Gになってもやりませんよ
更に入居人数が多くなる程、見たい箇所が
その人数分多くなるのに対して視界は
1つ(端末モニター)のみですので
どう控えめに見ても内見に要する時間が
通常の見学よりも長くなりやすく、それは
不動産屋から見るとコスト増加となります。
クレジット決済もそうですが、従来の運営より
高コストで運営をせざるをなくなりますと
その原資をどこかで補填出来ない限りは
運営会社は操業が立ち行かなくなります。
その結果、鍵交換を必須にしてみたり
火災保険にも24時間サポートが付いているのに
別途で24時間サポートを付けてみたり
謎の消火剤購入を強制してみたり等の弊害が
入居者様に皺寄せとして表れている部分も
あるのだと思います。(単価伸ばす為)
特に賃貸仲介では報酬手数料が昭和45年の
制定時から何一つ変わっていないので
当時の不動産市場や広告、必要経費等と
現代の不動産業を取巻く環境の違いを
全く考慮していない現状で過剰なサービスを
展開する事は、真っ当に操業しているほど
達成困難であるとも言えます。
※その分、少短売ったりしてますが…
便利なサービスだからといって妄信する事も
多少の危険を孕みますし、その実施の為の
経費も何だかんだで消費者の皆様に
向かいかねないという事等もご理解下さい。