不動産業をしていますと
注文住宅を建てたい方々と
お話する機会が多くあり、
本来、不動産業的には不要なのですが
私は話のネタとして建築関係の本を
定期的に読むようにしています。
先日も本屋さんで
「家の寿命は～」という本を見つけたので
勉強半分、興味半分で購入しました。
先に結論を申し上げますと
【色んな意味で面白い】本でしたので
一部、ご紹介させて頂きたいと思います。
【どんな本なのか？】
注文住宅を建てる時に、施工会社を
吟味しないと欠陥住宅が建つよ！
という皮を被った、何かです。
基本的に、大手ハウスメーカーを
disっていました。
紹介させて頂きたいのは
【本の良い所】と【確かに！】と
思える所と、一部の？と思う箇所です。
【施工会社の選び方について】
注文住宅の施工会社を選定する際、
特に入口段階では多くの人が
【会社の知名度】や【CMイメージ】で
候補の施工会社を選ぶという
本著の指摘は、確かに！と思いました。
逆に言えば、どんなに
腕の良い職人がいても
真面目で丁寧な施工をしていても
知名度が無い会社の存在を
知りようが無い気もしますが…
【坪単価は目安になり得ない】
これもそうですね。
一般に、施工面積が広くなれば
施行坪単価は減少する傾向にあります。
※仮に、1坪しかない空間に
設置費用100万円のお風呂を
施工すれば、坪単価100万～と
なりますが、
10坪の空間に同様の施工をすれば
坪単価は10万～になります。
総施工費は後者の方が高額ですが
坪単価計算では安くなります。
また、注文住宅で言われがちな
中庭のあるお家などを造ろうとすれば
当然、施工価格が高額になります。
ついでに、高気密でありながら
窓の大きな明るいお家なども
総施行価格が高額になりえます。
【間取りの自由度など】
一般的に戸建に採用される
構造の中では、確かに木造軸組工法は
自由度の高い構造だと思います。
しかし（建築費等は抜きにして）
鉄骨造の自由度が低いというのは
どうかと思います。
木造枠組工法の自由度が低いのは
構造上しかたないですね。
というか、本著では全編にわたって
木造軸組（在来）工法（と何か）を
プッシュしていますが、
大手メーカーdisをしたいのであれば
上物（建物）が、かなり重い為に
地盤改良費が嵩むよ！とかの方が
良かったのでは？
【営業の質は家の質に関係ない】
これも確かにその通りだと思います。
…思いますが、往々にして
良い会社には良い営業マンが
在籍している事が多いですよね。
少なくとも、
「営業の笑顔やスーツの値段は
家の品質や満足度に関係ない」
というのは、その通りだとしても
言い過ぎだと思います。
【総合的に見て良かったところ】
ネットや書籍だからと言って
何でも鵜呑みにしてはいけない。
という事を再認識させてくれる本でした。
個人的には、いくら位で
こんな本を執筆依頼できるのかが
最も興味深かったです。
