日本賃貸住宅管理協会が平成26年に
「入居制限をする理由」について
調査したデータによると、入居制限
(審査NG)の最も多い理由は
家賃の支払いに対する不安だそうです。
平成26年(2014年)だと、既に
家賃保証会社の利用も一般化した頃です。
上図は(滅茶見難いですが)賃貸での
審査NGにした理由の内、割合の多い物を
纏めたグラフです。多い順に
1位(57.3%) 家賃の支払い
2位(33.5%) 住宅の使用方法
3位(25.3%) 入居者以外の出入り
4位(18.8%) 居室内での死亡事故等
5位(16.7%) 周囲との協調性
こんな感じになっている様です。
先程も触れましたが、この調査は
家賃保証会社の使用が一般化した後での
数値ですので、1位の家賃の支払い
(に対する不安)も、そのままの意味と
それ以外の意味を持つ物かと思われます。
余談では有りますが、私自身が初めて
賃貸物件を契約したのは確か2004年で
その頃は保証会社はメジャーではなく
契約に際し、連帯保証人を用意するのが
一般的な方法でした。
でも、その頃に記載した入居申込書も
保証会社が一般化した後での申込書も
書く内容は対して変わっていないので
不動産屋or大家さんの関心事は
昔から変わっていないのだと思います。
不動産屋(大家)から見た、理想の入居者ってどんな人?
何がダメだと賃貸の審査NGになるかを
考えて行く前に、逆にどんな人が理想の
入居者さんと言えるか?について
少しだけ考えてみましょう。
不動産屋(大家)さんは、当たり前ですが
お部屋を借りて貰う事で収益があがります。
もっと正確に言えば、入居者さんが
滞りなくお家賃を払ってくれることで
成立つビジネスをしています。
また、お部屋の設備が壊れてしまうと
それらの修理・交換の費用がかかりますので
お部屋、及びその設備を丁寧に扱って頂ける
入居者さんであれば、出費が削減できます。
まぁ、使用状況があまりにも悪ければ
入居者さんに費用請求するのですが…
そして、可能であれば入居者さんには
永くお住まい頂いて欲しいですし
入居者同士・近隣住民とのトラブルも
起こらないで欲しいと思っています。
つまり…
・家賃の支払いに不安が無い方
・お部屋や設備を乱暴に扱わない方
・他入居者・近隣とトラブらない方
こんな方が、理想の入居者さんと言えます。
8~9割方の方は理想的な入居者さんです。
先程の【理想の入居者】像の対極が
受入れ出来ない方なのかと言えば
それは少し違いまして…
収入や人柄などの要素が安心できる
レベルまで達している方以外は
不安視してしまう業界なのです…
テストの赤点に近い感覚かもしれません。
要は、50点以上なら合格だけど
50点未満は一律不合格と(一旦見做して)
要検討した上で結論を出しています。
何でそんなに厳しめにチェックするか?
というのは、以前も書きましたが
日本では借地借家法上、賃借人
(入居者)が、手厚い保護を受けますので
入居した後で問題が発覚しても
賃貸人(大家)側から一方的な解約を
迫れない為に、入り口のチェックを
厳しくする必要が有るからなのです。
申込書に記載頂く収入や勤続先・勤続年数
引越しの理由や入居人数などを確認して
判断するしかないので、統計的に
トラブルが多い職種や収入が変動しがちな
お客様であった場合、そうでない方よりも
少しストレスをかけた審査になると思います。
現在の賃貸では、収入面に関して言えば
(極論)保証会社がリスクを負ってくれるので
不動産屋・管理会社・大家さんはあまり
気にしていないかもしれません。
保証会社の審査が通ればソコはOKです。
申込書の内容だけで人柄を読み取る事は
出来ませんので、よく言うのは
文字が丁寧に書かれているか?とか
小学生の宿題みたいな判断基準で
何とか、人柄を感じようとするようです。
もしくは、自分で話した印象や
仲介にヒアリングしたり、免許証の
写真を眺めて見たり…
馬鹿丁寧に話をしたりする必要は
一切ありませんが、お部屋の
案内をしてくれる不動産屋さんを
自分の仲間に引き入れよう!的な
気持ちで接してみたり、申込書の
記入をする時に字は下手でも大丈夫なので
丁寧or見易く記載する様にするだけでも
効果があるのかもしれませんね。
凄く稀ですが、見学したお部屋の
入居条件を有利にしたいのか?何なのか?
分かりませんが、入居を希望してるのに
お部屋を盛大にdisってくる方がいます…
大家さんや管理会社と良好な関係にある
不動産屋であればある程、そのdisは
先方にも伝わっています。
逆効果ですので辞めた方が良いと思います。