少し前に、不動産売却時の査定額で
全体の中間位で査定をだす不動産屋が
（比較的）信用のおける業者である。
みたいなブログを書きましたが
この前、お客様から
「もっと高い値段を言われた」
「○○は△□百万円って言ってる」
などの御言葉を頂きました。
まぁ、軽く説明して分って頂けたので
別に大した問題では無いのですが…
一般の方から見た不動産業というのは
不動産を売りたい人と買いたい人の
マッチングをするお仕事であったり
貸したい人と借りたい人の～（略
といった様に見えるようですね。
（大体、その認識で正解です）
確かに、私達【不動産業者】は
売買・賃貸のお手伝いもする仕事です。
この【お手伝い】という所が肝でして
特に売買の場合であれば、何よりも
売主さんと繋げっているか否かが
その後の収益性を大きく左右する為に
売買仲介の入口である【査定】で
真実を歪ませる不動産業者が出るのです。
売買仲介はザックリこんな感じ
不動産業者は、表面上では相互で
売主さんから預かった情報を共有し
早期の売却実現の為に協力し合う
ハートフルな業界です。表向きは…
売買成立時には、売主と繋がっている
不動産業者は売主から手数料を頂き
買主と繋がっている不動産業者は
買主から仲介手数料を頂戴します。
上の図で言うと、青丸の業者は赤四角から
緑丸の業者は黄色四角から報酬を得ます。
という事は、売主とも買主とも繋がれば
双方から手数料を頂戴できるという
夢の様なディールとなるのです！
上の図で言うと、青矢印ルートです。
これを【両手仲介】と言います。
勘の良い方であれば「買主から入って
売主探すルートもあるやん」という事に
気付くかと思います。ですが、
特段、売る気のない地主さんに
土地を売って貰うのってso hardなので
普通はそっちは考えません。
→地上げという似て非なる職種です
とにかく売主さえGetしておけば
両手仲介のチャンスも出ますし
最悪、他社が買主見つけて来ても
片手の報酬は確保できますので
不動産業者としては是が非でも
査定時に売主のハートを掴みたい！
→高額査定をだして靡かせる！！！
ってな感じになる業者が発生します。
売れない金額提示して大丈夫？
先程からの私の言い分が正であれば
実態と比べ高過ぎる査定を出して
売却不動産を預かる業者という事で
売れもしない商品を仕込んでいる
とも言える状態ですね。ソレって
何か意味があるの？といった疑問も
当然、浮かんでくると思われます。
そもそも、不動産という商品は
価格だけ見れば超高額商品ですので
売却には必然、時間がかかる物です。
ですので、１年位売れ残っても
（不動産業者的には）普通なのです。
ですが、不動産を売却したい方々は
売却（処分・換金）したい理由が
必ず存在します。つまり、期間が
長引けば焦る方もいらっしゃいます。
焦らない不動産屋VS焦る売主
こんなの誰が見たって勝負は明らかで
売主の焦りを感じたら満を持して
「売値を下げましょう」
って言うだけです。
この様な、時間をかける前提で
不動産を仕込む・扱う事を【塩漬け】
とも呼んでいます。
また、両手仲介前提で売却活動を
行う事は【囲い込み】と呼びます。
良い場所に不動産を所有の方の中に
某大手不動産屋から
「今なら高額で売れます」
「高額成約事例もあります」
等の電話を受けた経験ありますよね？
何なら、もっともらしいチラシで
「所有のマンションを購入希望の
お客様がいらっしゃいます」
みたいなチラシを投函されたり…
普通に考えて、アレ99.9％嘘です。
商売の原理原則を考えれば解りますが
・需要過多なら値上り
・供給過多なら値下がり
・希少品は言い値
お持ちの不動産に近い条件で
現在、売却中の不動産を軽く検索し
一つでも売不動産情報が出てきたら
それと比較して考えれば良いですし
全くない状況であれば、なんで
買手が予算を決めるの？って話です。
人間は欲があるのが正常ですので
旨そうな話に流れたい気持ちは
重々理解しております。なのですが
旨過ぎる話には必ず裏があるのが
世の中の必定ですので、妄信せずに
信頼に足る者に任せる事をお勧めします。
