不動産業に対する融資姿勢は依然として厳しい
状況が続いていますが、そんな中でも所謂
「サラリーマン大家」として活動を続ける人や
これから不動産投資を始めたいと思う方は
一向に減る気配がありません。むしろ増えた？
不動産投資と言えば、かぼ〇ゃの馬車とか
エビデンス偽装やらで某地銀が槍玉にあげられ
不動産投資＝詐欺 みたいに世間から色眼鏡で
見られている事は重々承知ですが、私個人は
御自身の事業だと捉えて取り組むのであれば
別に良いんじゃないかな？って思います。
上記事件で加担した不動産業者も某地銀も
責任の一端は有ると思いますが、それ以上に
不動産賃貸事業をスタートしようとした
事業主（今回、被害者とされる人々）にも
事業判断を誤ったという責任があるかと。
ところで不動産投資を行っている方々の中には
「三方よし」という言葉を好んで使う方々が
いらっしゃる様に感じます。この三方よしとは
近江商人の経営哲学として知られていますが
（売手よし、買手よし、世間よし。みたいな）
果たして不動産投資家さん方が言う
・三方よし
とは、先述の意味を踏襲するものでしょうか？
…いつも通り最初に私の見解を書きますが
そんなワケねーだろ！完全なる独善だよ。
特にリフォーム会社さんとかに毎度当然の様に
相見積を取りながら業者選定してるタイプは
誰にどの様なメリットが出ているのかを
少し考えて欲しい物です…
独善だって良いんですけど…
と、なんか怒り気味で書き出していますが
私自身は別に独善的な考え方で事業を行っても
良いのでは？って思うタイプではあります。
独善的な事業を「三方よし」って言ってのける
厚顔無恥さに嫌気を覚えているだけなのです。
まず、近江商人の経営哲学を解り易く言うと…
・売手は充分な利益が見込める額で商品を売る
・買手は支払った対価以上の価値を得る
・その商売が社会貢献にも繋がる
って言う事なんですが、不動産取引で言えば
都内駅近タワマンの中古取引とかなら
・新築分譲時以上の価格で売れた売主
・リセールバリューも期待できる買主
・スクラップビルドからの脱却で地球に優しい
っていう見方をすれば、上記の様な取引は
「三方よし」と言える（？）かもしれません。
いや、無理やりが過ぎるか…
不動産投資を行う方が出費を抑えたい気持ちも
儲からない事にお金を費やしたくない思いも
ちゃんと理解はできるのですが、一方で
見積り無料だからといってお金に繋がらない
コンペを毎度繰返されるリフォーム会社の方や
案件を取ろうとして利益率の薄い工事を
請け負わざるを得ない工務店の方々にとっても
本当に「よし」といえる工事と言えますか？
昨今、物価は上昇しているのに労働対価は
一向に上がる気配がないスタグフレーションと
呼ばれる景気状態だとの指摘がありますが
事業主に充分な利幅が無いのに従業員の待遇が
好転しないのも当たり前じゃないですか？
正当にかかる費用の中で創意工夫を凝らして
中古不動産のバリューアップを図り、入居者に
支持されるリフォーム物件を手掛ける。なら
施主よし、請負よし、消費者よし。の
「三方よし」を自称して頂いて構いませんが
一部の方が行っている自称「賢い」行動は
「独善」ですので、身に覚えのある方は
以降、綺麗事を言わない様にお願いします。
私は不動産にせよ株式にせよ御自身の判断の元
投資という事業活動に身を投げた皆様の事を
心から尊敬しているからこそ、聞き齧った
耳障りの良い言葉で自身の行いを正当化する
云わば「逃げ」の様な振舞を見たくないですし
御自身の判断に責任を持って取組む皆様の
良きビジネスパートナーである為にも
言うべき事は言わなければと思う次第です。
